土作り

野菜作りを始めようと思った時

何から始めたらいいのかわからないという人は多いのではないでしょうか?

美味しい野菜を作るためには様々な知識や技術が必要になってくるのですが、

その中でも特に重要な行程が土作りです。

「ただ土を耕すだけでいいのでは?」

と思った方もいるかもしれませんが、

それだけでは野菜を育てることはできません。

野菜を育てるためには、

栄養のある土野菜に適した酸度

そして最も重要なのが団粒構造の土です!

あまり聞き慣れない言葉でイメージがつかないと思いますが、

野菜作りにおいて最も重要な行程になります。

今回は団粒構造とは何か?

団粒構造にするにはどうしたらいいのか?

土作りの一連の流れは?

など詳しく解説していきます。

良い土の条件

団粒構造の説明をする前に

良い土の条件についてお話ししていきます。

良い土の条件というのは以下の5つです。

・水持ちが良い

・水はけが良い

・通気性が良い

・保肥性が良い

・病原菌や害虫が少ない

そして、これらを満たすのが

団粒構造の土ということになります。

団粒構造とは?

土の中の粒子が集まって団粒ができ、

さらにその団粒が集まった状態のことで

大小の土の塊がバランスよく混ざり合っています。

ではこの団粒構造が出来上がると土の中でどんなことが起きるのでしょうか?

団粒構造の土

団粒構造ができると粒と粒の間にはたくさんの隙間ができるようになります。

隙間がたくさんできると水はけが良くなり、通気性も良くなります。

そして、土の塊に水や養分を蓄えるので

水持ちが良くなり、保肥性も増していきます。

隙間ができ排水性・通気性UP

・土の塊に水と栄養を蓄えることができ保水性・保肥性UP

また団粒の隙間には微生物も住み付きます。

土壌生物の多様性により

野菜を害する生物が蔓延しないため、

病害虫も発生しにくくなります。

土壌生物ミミズ、糸状菌、センチュウ類、藻類など

土壌生物が土の根や枯れた植物を食べ、

活発に活動することによって

分泌された粘液が接着剤の働きをしたり、

ミミズの糞などがくっつき合って団粒が作られます。

・土壌生物により病害虫の予防

・土壌生物の分泌液や糞により団粒が作られる

このように土の団粒化を促すには、

土の中に住む多様な土壌生物達の活動が必要になってきます。

そのため、土壌生物の食べ物となる堆肥などの有機物を投入してあげることで、

土壌生物が活発になり、団粒構造の土を作ることができるといった仕組みになっています。

・堆肥投入→土壌生物の活性化→団粒構造ができる!

ちなみに、

化学肥料は土壌生物の食べ物にはなりません。

そのため化学肥料だけを使い続けると、土壌生物が減少してしまい

病害虫が増え、農薬を使わざるを得なくなる

といった悪循環に陥ってしまいます。

化学肥料は使いやすい肥料ですが

こういったデメリットもありますので、

バランス良く使うことが大切です。

・化学肥料は土壌生物の餌にならない

土の作りの前に確認すること

土作りに入る前に、

まずは土の状態をよく観察してみてください。

乾燥している時はカチカチで、

湿った状態だとグチャグチャしている。

この場合の土は粘土質だと言えます。

逆に全体的にさらさらとしている場合は、

砂質土だと言えます。

これらの特徴は以下のように分けられます。

メリットデメリット
粘土質保水力・保肥力
高い
排水性・通気性
悪くなる
砂質土排水性・通気性
高い
保水性・保肥性
悪くなる

これらの土は単粒構造と呼ばれ、

一つの粒子だけがぎっしり詰まっている状態になります。

団粒化を図る為には、土の状態を見極め投入する資材も変えていく必要があるので

あらかじめよく観察しておきましょう!

用意するもの

次に用意するものはこちらになります

・スコップ

・クワ(もしくは耕運機)

・除草鎌(もしくは草刈り機)

・土壌酸度計

・堆肥

・石灰

土作り

それでは土作りについて解説していきます。

まず、雑草が生えている場合は除草鎌や草刈り機を使い取り除いておきましょう。

雑草を取り除いたら、次にスコップを使い土を掘り起こしていきます。

しばらく耕していなかった土は硬くなっていることがありますので、全体を満遍なく掘り起こします。

この時小石は取り除いておきましょう。

・雑草が生えている場合は除草

・満遍なく掘り起こし石は取り除く

全体が掘り起こせたらクワや耕運機を使い耕していきましょう。

耕すことによって土の粒子が小さくなり、

ふかふかとした土に変わっていきます。

堆肥を入れる

次に堆肥を入れましょう。

堆肥を入れるタイミングは作付け2~3週間前になります。

堆肥には大きく分けて

育土堆肥」と「養分堆肥

の2種類に分けられます。

育土堆肥は、落ち葉や籾殻、バーク堆肥など植物由来の堆肥になります。

養分は少なめですが、通気性や水はけなど物理性を改善して、土壌生物を増やすのが特徴で、主に土壌改良を目的として使います。

養分堆肥は、牛糞、豚糞、鶏糞など動物由来の堆肥になります。

養分を多く含む堆肥になりますので、菜に栄養を与える肥料的な使い方をします。

・育土堆肥は主に土壌改良的な使い方

・養分堆肥は主に肥料的な使い方

だぃ
だぃ

当初僕の畑はかなりの粘土質だったので、最初の土作りは育土堆肥であるバーク堆肥を使いました!

また、春の作付けは育土堆肥にして、秋の作付けには養分堆肥にする。

など交互に施すことで、それぞれの効果が相乗的に積み重なり、

高い効果が得られるのでおすすめです!

㏗調整

次に土壌酸度計で土の酸度を測ってみましょう。

いわゆるph値(ペーハー)というもので、野菜に適した酸度に調整してあげる必要があります。

畑をしばらく放置していると雨の影響を受け次第に酸性に傾いていきますので、

耕作放棄地などは強酸性の土である場合がほとんどです。

耕作放棄地について詳しく知りたい方はこちらからどうぞ!

pH値を調整するには?

実際の調整方法としては、

作付け2週間前に畑全体に石灰を散布して耕し調整をしていきます。

石灰にはアルカリ分を多く含んでいるため、土に入れることでアルカリ性に傾けることができます。

だぃ
だぃ

理科の実験みたいで面白いですよね!

ちなみに、石灰には

・消石灰

・苦土石灰

・有機石灰

に分かれていて以下の特徴があります。

消石灰アルカリ性が強く即効性が高い。初めて土作りをする時に向いている
苦土石灰アルカリ性低く穏やかに効く。誰でも使いやすい
有機石灰アルカリ性とても低く穏やかに効く。肥料として使え安価

消石灰アルカリ性が非常に強いため、

初めて野菜を育てる畑などの酸性度が高い土を中和する時に使います。

消石灰を撒いた直後に苗を植え付けることはできないので、

植え付け2週間前に土に混ぜましょう。

また、肥料の成分と化学反応を起こすことがあるので、

肥料をまく場合は消石灰を撒いた1週間後に撒くようにしましょう。

・消石灰はアルカリ性が非常に高い

・植え付け2週間前に土に混ぜる

・消石灰と肥料は分けて使う

苦土石灰アルカリ性は低めで扱いやすい石灰になります。

酸性度が高い土には向いていませんが、マグネシウムを含んでいるため、栄養補給も同時に行うことができます。

植え付け2週間前に土に混ぜて使い、肥料と分けて使うようにしましょう。

・苦土石灰はアルカリ性低め

・土の栄養補給としても使える

・植え付け2週間前に混ぜ、肥料は分けて使う

有機石灰アルカリ性が非常に低く効果も穏やかです。

卵の殻や貝殻などから作られた石灰の為、化学反応を起こす心配もなく撒いた後に苗を植えたり、肥料と同時に使用することができます。

また、有機肥料としても使えるので、土に栄養補給をしたい時などにおすすめです。

・有機石灰はアルカリ性が非常に低い

・土の栄養補給としても使える

・すぐに苗を植えることができ、肥料も同時に使える

それぞれの特徴を生かしながら自分に合った調整をしてみてください!

ほとんどの野菜は弱酸性でよく育ちますので、

初心者の方はまずは㏗6.0~6.5あたりを目安に調整してみてください。

元肥(もとごえ)

作物の初期育成に必要な養分を補うため、

作付け1週間前に肥料を施します。

また野菜はそれぞれ育成期間中に必要な肥料の量が決まっていますので、

その生長度合いに合わせ追肥を施していきます。

一度にまとめて元肥を入れても十分な効果は発揮されませんので、

必ず元肥追肥といった流れで、

土の中に一定量の養分がある状態が続くように行いましょう。

・肥料の与え方は、元肥と追肥

・元肥をしたら、生長に合わせ追肥

※例外として栽培期間が短いラディッシュなどの作物は、必要とする肥料分も少ないので元肥で全量を施しても大丈夫です。

肥料の種類は?

肥料にも多くの種類がありますが、

大きく分けて「有機肥料」と「化学肥料」の2種類に分けられます。

有機肥料とは、米ぬかや油粕など植物性の有機物や、カキ殻や魚粉、鶏糞など動物性の有機物を原料にした肥料になります。

ゆっくり穏やかに効果が発揮され、長く続くのが特徴です。

じわじわきくので負担が少なく野菜も健全に生長しますが、作付けまでに時間がかかります。

・植物性・動物性の有機物が原料

・効き目はゆっくりで効果が長く続く

化学肥料とは、空気中の窒素ガスや鉱石など、自然界に存在する無機物を原料にした肥料になります。

有機肥料とは異なり、施肥した後にすぐきくのが特徴ですが、与えすぎると肥料焼けを起こしやすいので注意が必要です。

・鉱石や窒素ガスなど無機物が原料

・即効性があるが、肥料焼けに注意

これらのことを意識して、野菜にあった施肥を行いましょう。

畝立て

いよいよ野菜のベットである畝を作る作業に入ります。

「少しだけ土を掘り起こし、手のひらでギュッと握り、指で押すと自然にパラッと崩れる」

この状態というのが団粒構造ができている理想の土ということになります。

畝の向きは平地であれば基本的に、南北に向けて作ります。

理由としては

太陽は東からのぼり、昼ごろ南の空で最も高くなった後、西の空に沈んでいきます。

このことから、仮に畝の向きが東西で南側に背丈の高い野菜が育つと、

北側の背丈の低い野菜が日陰になってしまいます。

逆に南北であればそれぞれの株にまんべんなく日を当てることができるので、

基本的には南北に向けて畝を作るようにしましょう!

また、水はけが思ったより悪い場合は、

高畝にすることで排水性が改善されるなど、

畝の立て方によっても微調整することができます。

・畝の向きは基本的に南北

・高畝にすることで排水性UP

これらのことを意識して自分の畑に合った畝づくりをしましょう!

畝立てについてもっと詳しく知りたい方は

こちらの記事にまとめていますので

参考にしてみてください→畝の種類と作り方

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は野菜作りの基本であり、重要な行程でもある土作りについて解説していきました。

自分の育てたい野菜、育てる環境、土の状態

これらを考慮して、自分に合った土づくりを目指していきましょう!

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